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ケイト先生の手紙
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『拝啓、 父さん、母さん…お元気ですか？
今年は例年より涼しい感じでしたね！
この夏休みはそちらに帰れなくてごめんなさい。‥実は今年も
例の生徒の為に補習授業をしなくてはならなかったので…』
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‥ジリリリリリ〜ンッ！
ケイト「……………」
ケイト「……はい？」
ネリィ『ぁ…先生！補習は明日もやるんですかね？…やっぱり』
ケイト「……………」
ケイト「…ネリィさん…何で、あ〜な〜た〜は〜〜ッ」
ケイト「毎日同じ事で電話してくるんですかッ！！」（怒）
ネリィ『だって、こんな暑い時に２週間も補習なんてオッカシイですよねぇ！ハハハハ』
ケイト「………可笑しいですか？」
ネリィ「あッ！（大汗）…せ‥先生の気が変わってないか、気になって仕方ないんで」
ケイト「補習授業は明日もありますっ！！！」
・・・・・
‥チンッ！
ケイト「……………」
ケイト「ムキィィィィ〜ッ！」（叫）
…ハァ、ハァ‥‥ネリィさんとの戦い（？）も早４年‥
彼女のおかげで何回教師を辞めたくなったことか…！！！（クッ）
ケイト「…ハッ！！……そうよ」
新学年が始まる１０月には彼女は
もう“＊中学生”だし、離れられるチャンスは十分にあるわ！
‥そうよね…ッ？！
＊注）ネリィちゃんの通う学校は小学校から高校までの一貫校で、ケイト先生は中学生も教える事があります。
…ふぅ〜‥気を取り直して、手紙の続きを書かなくちゃ。
……え〜と、
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『…この間送ってくれたお見合い写真↓は、返します。
“ゴンザレス・マメキチ”さんとは、どうも…気が合いそうにないんです。
せっかくですけど、ごめんなさい。
それに、私には農家の仕事は向いていないと思います。
何よりも、めんどくさ…自信がないんです…。
でも安心して下さい。
お付き合いはしていないんですけど、
毎日のように私の元を訪ねてきてくれる男性はいるんですよ！……』
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‥ピ〜ンポ〜〜ンッ！
ケイト「…………彼だわ」
「ちわ〜 のフレディです！」
ピザ屋「いつでもどこでも１時間以内…に‥？」
ケイト「…あと１分６秒だったわ」
ピザ屋「…はい？」
ケイト「…ここに届くのに、５８分５４秒かかったって言ったのよ！」
ピザ屋「あ…すすす、すいませんっ！‥み、道に迷ってしまって」（大汗）
ケイト「あなたねぇ‥週に６日頼んでるのに、何で毎回迷うワケ？！」
ピザ屋「す…すいましぇ〜んッ！」（泣）
…泣きながら逃げるって‥どういうこと？
冗談（？）も通じないなんて、失礼なピザ屋ね、全く！
毎回、毎回１時間近くもチンタラとピザ持ち歩いて…（パカッ）←箱を開けてみた
ケイト「冷めてんじゃないのよッ！ガ〜」（怒）
…も〜！！（ブツブツ…）
手紙を書き終えないと（机に）ピザも置けやしない！
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『…とにかく、私の結婚については心配しないで下さいッ。
いつか絶ッ対、してみせますっ！！
それと、この間の話になりますが、父さんも母さんも
…“老後の生活費をスロット（パチンコ）で増やすってのは、どうよ？”
なんてバカな計画は今後、一切立てないように！
マメキチさんにはよろしくお伝え下さい。
では、またお手紙書きます。 …ケイト』
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ケイト「………ふ〜」
‥ようやく書き終わったわ。
さて、手紙を出しがてら、久しぶりに街にでも行ってみようかしら？
（朝の占いTVで見たように）今日は何だか、素敵な出会いの予感がするし。
…ま、ディアス様以上に素敵な人は絶対見つからないでしょうけど。
ディアス様は容姿が端麗なのはもちろん！
‥甘い声、飛び抜けた演技力、人間性（←？）
…どれをとっても申し分ナシ！の『私の永遠のプリンス』なんだから！
晩婚だっていいわよ！もう少し夢見させてちょうだいよ？！
…それなのに、ウチの親ときたら〜…“あんな相手”の写真を送ってくるなんて！
１人娘の結婚をなんだと思ってるのかしら！！
『リンゴもらったから引き受けた』って…私は「お中元」や「お歳暮」と同じ扱いなワケ？！（激怒）
…それに、“この人”！
本気でお見合いする気あったのかしら？
私には“本気さ”がみじんも感じられなかったんだけど‥。
＜問題のお見合い写真↓＞
…コノ（ふざけた）写真、一体どこの写真館で撮影したのかしら？
…ま、相手に強烈なインパクトを与える点では‥成功したと言えるわね。
…破談率が１００％であるとも言えるけど。
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