『口福』作りの巻
今日の夕ご飯のコロッケ、
みんな喜んで食べてくれてよかったわ〜!!
あ〜んなにたくさん作ったのに全部売り切れちゃうなんて!
きっと、ロッソが作った野菜を入れたのがよかったのねぇ・・。
スーパーでいつも買う野菜と味が全然違うんだもの!
・・・何だか『懐かしい味』がしたわぁ。
マリィちゃんも「美味しい!」って言って、食べてくれてたし
・・・少し元気が出てくれるといいんだけど・・
<今日の午後に・・・>
遊びに来ていたポールが帰った後
「夕食のメニューは何にしようかしら〜?」なんて考えて
何気なく見た窓から
マリィちゃんがポストの中を覗いている姿が目に入ったのよ。
マリィちゃんはいつもポストから郵便物を取ってきてくれるんだけど
私ったら・・気がつかなかったわ・・・。
彼女はとってもさみしそうな顔をしていたんだもの!
マリィちゃん、毎日両親からの手紙を待っていたのね・・。
確かに、いつもさみしいだろう・・と気にはしていたんだけど
2人はいつでも元気で、明るくて・・・
そんな気持ちをみじんも感じさせなかったから。
本当は私達を心配させまいと無理していたんだわ。
・・*ジュリアも若いから今はまだ仕事が面白い時なんでしょうね。
(*マリィちゃん達のお母さんの名前です)
マドレーヌ「・・・・はぁ・・」
・・今の子供達の生活って、恵まれているのかもしれないけど
本当に幸せなのかしら・・・。
私がマリィちゃんぐらいの頃は、貧しかったけど
彼女達のような、さみしい思いはしたことがなかったわ・・・
・・・・・・・・・・・
<マドレーヌの子供時代>
父と母は農業を営みながら、私達兄妹5人を育ててくれた。
・・・決して楽な生活ではなかったけれど
笑い声が絶えない幸せな家庭。
朝早くから日暮れまで、毎日休むことなく働いていた父も
夕方になると決まって私達を集めて、火の周りに座った。
楽しかったこと、悲しかったこと・・
その日あった色々な事を、私達1人1人がしゃべり終わるまで
父はいつも静かにうなずきながら聞いてくれた・・・。
みんなが何よりも楽しみにしていた食事は
たいてい毎日、パンと、畑でとれた野菜のスープ。
・・・だけれど、みんなと一緒に食べたスープの味は
最高に美味しかった!
嫌なことがあった時でも、みんなで食卓を囲んで
食べた時には不思議と気持ちがやわらいだ事、よく覚えているわ。
私の『食』に対する関心も、この頃から始まっていたのかもしれないわねぇ・・。
マドレーヌ「はぁ・・」
・・・・あっと!・・ダメ、ダメッ!!
私が落ち込んでたらおいしいお料理が出来なくなるでしょ!
私は人が喜んだ顔を見るのが何よりも好き
まぁ・・・そんな偉そうなこと言っても私に出来る事はお料理だけ、だけど(苦笑)
でも、だからこそ、私はお料理をとおして気持ちを伝えるの!
<よしっ・・『口福』作りをはじめますか!>
だって、ごはんを食べて『おいしい』って感じる気持ちは
人を元気にして、前向きにさせるパワーがあるもの・・・・そう思わない?
・・・さ〜て、じゃ、今日はもう一仕事してから休みましょうか。
ジュリア達にマリィちゃん達の事を書いた手紙を一通書いてから
仕上げに特製フルーツケーキを焼いて、小包を作るの!
もちろん、手紙だけでも効果は十分だろうけど、
ジュリアは『この味』で育ったんだもの
飛んで帰って来させるには効果バツグン!・・の作戦でしょ?
<今回お世話になったオブジェクトのサイト様>
S−206様
素敵なオブジェクトをありがとうございます!
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